なんだかんだしゃべっていた時、扉が開いた。
入ってきたのは白髪…いや、銀髪の男だった。
「…あれ、新人さん?ふむふむ…」
いきなりそういうとじろじろと品定めするような目で俺を見てくる。
な、なんなんだこいつは…?
「いい腰してるねぇ。凄く強そうだ。色々と、ね。
あとその眼も、嫌いじゃない。」
そういって…撫でた。
あろう事か男は俺の腰を撫でたのだ。
「な、なっ…!?」
「あぁ、ごめんごめん。ちょっとした癖で。」
にぃ、と男は笑った。実に楽しそうに。
それは驚く自分の顔を見て楽しんでいるようだった。
ま、まさかこの男、男色なのだろうか。
そんなことを思いつつ距離を取る。
「うわ、逃げられた。」
「いきなり触るゴンちゃんが悪いんでしょ。」
名無しの男…隊長がげらげらと笑った。
それを見て男はぶぅ、と頬を膨らませる。
「あぁ、そうだ。自己紹介が遅れたね。
オイラはゴンザ。…しがない弓使いさ。よろしく。」
目を細めて微笑み、そう言った。
…とりあえず「おホモだち」にはなりたくないこと確定だ。
ぶっちゃけ俺はノーマルであって…
「後ちなみに、ホモじゃないから」
そんな考えを遮り、男…ゴンザは心を見透かしたようにそう告げてそこにあった椅子に座った。
「オイラはバイだよ、残念ながら」
その呟きは俺には届かなかったけど。
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