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2007/08/01

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血生臭い。

武器の斧も、命乞いをする青年も、…私も。

『止めて下さい!しょ、初心者なんです!』

情けない…初心者だからといって、手加減するやつなんてこの世界にはいない。
むしろ初心者なんて美味しいカモである。

『知らないよ。戦争はこんなもんさ』

冷たくそう言い放つと青年の目は絶望の色に染まる。

ああ、何だか昔の自分を思い出す。
敵陣に突っ込んですぐに死んで、自軍に迷惑をかけていた事。

くだらない。思い出したくもない。

『おとなしくクリ堀でもしてれば?』

あざ笑うようにそう言って、斧を振り下ろして…




「嘘、でも、あんたは…!」
「ふふ、思い出した?弱かった僕のこと」

逃げ出したい。逃げれない。
嫌だ嫌だ嫌だ。

ごめんなさいといったら許して…もらえそうにない。

「あぁ…勘違いしないでね?僕は復讐をしたくて探してたんじゃないんだ」

怯えるエレスをなだめる様にやさしく囁く。
そっと、小刻みに震える冷たい手が頬に触れた。

「一目見た時から、ずっと君が欲しかった…」

唇に触れる冷たいモノ。
…それはあまりに不器用で、キスとは呼べないような口づけだった。

「でも、さ。国が違って見つかる訳ないと思ってた。…だから」

言いかけて、口を噤む。
逸らした顔が少しだけ赤く染まっていて、なぜか少しだけ可愛く思えた。

先ほどまで感じていたはずの“恐怖”はいつの間にか消えうせていた。
小さく苦笑して、ファトの頭を撫でる。

「欲しい、じゃなくて好き、って言ってくれた方がよかった…かな」



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何この急展開。
ファトはツンデレでしたとか言うオチか?とかね。

多分次で終わる…(何っ)
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