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2008/09/19

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「意外と強いんだね、君」
「っは…っは…くそっ…!!」



ジョーカーは血まみれで、槍に体重を預けてやっと立てていられる状態だった。
指でつついてしまえば、もう倒れそうな…それほどの深い傷。



「…ま、君にもう用はないんだ。オイラは早く帰らなきゃいけないから」



ごめんね?
小さく苦笑して、ジョーカーの足を蹴り倒した。


情けなく地にふせる彼に、冷酷な言葉を吐き捨てる。



「王も守れず、自分も死ぬ。嗚呼、可哀想な男だ」
「…… …」



無造作に奈落に王の生首を捨てた。

くす、と笑って虚空に指を滑らせた。


薔薇の香りがして、そして。





大きな音とともに転がり込んできたのは、残りのトランプたちだった。
巫女も共にいる。



「…おやおや。遅いお着きで」



苦笑交じりに呟いた。


血に濡れたゴンザを見て、全員が息を飲む。

そして、足元にいるジョーカーをみて顔を歪ませる。



「あ…あんた…っ!!」
「あぁ、これかい?」



足元のジョーカーをぐ、と足で転がす。
ジョーカーは抵抗しない。…もう死んでいるのかもしれない。



「最後の最後まで王を守ったからね…うちの暗殺部隊に欲しいくらいだよ」



もちろん、嘘だけれど。
彼が来る前にすでに、王は殺していたし、こんな男は暗殺など出来ない。



「っ…お前…!?」



…意外な、反応だった。
ジャックはオイラの事を何も言っていないらしい。



「あぁ、そっか。改めまして…デュクリス国暗殺部隊隊長、ゴンザ=リスエドと、申します」



ゆらりと手を振り下げて、頭を下げる。


血のせいで、左目も赤い世界に覆われていた。




(ショウはまだ始まったばかりなんだっけ?)







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