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2008/07/28

36

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「ジャック君、最近素直になってきたね?」
「うるさ…っくぁ…っ!」


「あーもう…抵抗するともっと痛いよ?」



クス、と笑うとジャックはまた睨んできた。



捕まえてから、二週間。
自分は彼女を愛し続けた。
ジャックは徐々に慣れてきていたが、毎回初めてのような…。



とある人に聞いて話を思い出し、言いかけたがやっぱりやめた。
ジャックは言いかけたのを見て、イライラしたように悪態をついた。




次は何処を嬲ろうか。
そう考えていた時、不意にノックが聞こえた。



「リスエド隊長、失礼しま…ッ!!??」



返事も待たずに入ってきたのは、新入りだったか…いや、前からいたような…。
とにかく、興味も何もない部下だった。



「おやおや、ラルエア君…だっけ?」



ジャックをベッドに組み敷いたままラルエアに声をかける。
ラルエアは、ただただ絶句してこちらを見ていた。



ふと、青い髪を撫でる右手に、痛みが走る。
そちらに目をやると、ジャックがラルエアを睨んで、手に爪を立てていた。



「…あぁ、はい、シーツどうぞ」



ジャックにそっとシーツを渡すと、一つ舌打ちをし、シーツの中に潜り込んでしまった。



「…ところでラルエア君」
「…っは、はいっ?」



すぅ、とジャックを見たまま、ラルエアに声をかけた。
ラルエアは我に返って返事をする。



「何の様だったんだい?」
「い、いえ!あ、挨拶を…」



くだらない。そんなことで邪魔をしたのか。
ククッと小さく笑って、顔を上げた。



「用事が終わったなら早く出て行ってくれるかな?」



ラルエアに、にっこりと微笑みかける。
感情の篭っていない、冷めた目で。



「っひ…わ、分かりましたっ!!」



彼は怯えた目をして慌てて部屋を出て行った。

ゴンザは情けなすぎる部下を見て、呆れたようにため息をついた。



「さて…ジャック君、出て行ったよ」
「…黙れ。俺を…帰してくれ…」



「嫌だよ。だって君はもともとこっちの人間なんだから」



突き放すような言葉を、吐き捨てた。
青い髪を撫でで軽く口付けると、ジャックは何も言わずにシーツに潜り込んだ。





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