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非公式日本語翻訳です。
自分の文体に改変してるところもあるからニュアンスで読んで。
サンキューPapagoアンドGoogle翻訳アンドKpedia

http://df.nexon.com/df/pg/gatheringeve#5
公式ページ
https://www.youtube.com/watch?v=VH5N3xfwHJk
韓国語だが聞きながらだと楽しい




ちょっとした解説

テラコタ:エレメンタルマスターの組織。使徒である泣く目のヒルダーが創設したと言われており、魔界の組織の中では一番歴史が深い。
レイジン:凄腕のエレメンタルマスターであり、世界で一番最初に「超越」にたどり着いたオーバーマインド。超越の果てに"何か"を見たらしいが、誰にもそれを語らない。
空虚のロン:現テラコタ首長。暗黒魔法であるヴォイドの使い手。ヒルダーと懇意であり、お腹が真っ黒。
アイリス・フォーチュンシンガー:前テラコタ首長。第一次魔界会合にてすべての組織に圧勝し、そのあとテラコタを辞めアラド大陸へと降りた。ヒルダーに操られていた。







テラコタ"帰ってきたレイジン"の話




枯れ草の間を進む足音が近付く。感知された魔力は非常に微弱であったが、道の端、知った者の歩みが目の前へ至る。

「ロン様、出ていらっしゃったのですね」

ロンはしわの寄った手を上げ、目の下ほどまで垂れ下がったローブを少しだけ持ち上げた。
レイジンが帰ってきた。まるで散歩していて偶然出くわしたかのように、平然と。





「お茶を飲むのは久しぶりです。本当に良い香りですね」

適度に温められたティーカップを口元に運びつつ、レイジンは言った。向かい合って座っているロンは、彼女の行動の一つ一つを目に刻み、昨夜ずっと考え込んでいた思考をつなぎ合わせていた。
20歳という若さで、ロンすら届かない超越の境地に達した魔法使い。テラコタで最も優れたエレメンタルマスターという名声とともに栄誉を手に入れたその瞬間、忽然と姿を消した最初のオーバーマインド。一度目の魔界会合が終わってテラコタの首長の座に就くまで、ロンは多くのことを経験しその分強くなったと自負していた。しかし"レイジン"という存在が姿を消したとき、多くの疑念と疑惑だけが残った。彼女は無限に続く超越の世界で何を見たのか。何も言わずに組織を離れた理由はなぜなのか、これまでどこで何をしていたのか。
そんなことはさておき、なぜよりによって今、どうして彼女が……。

「遅くなりましたが、テラコタの首長になったこと、おめでとうございます」

静かに落ちてきたレイジンの声が、思考に流れていたロンの意識を再び現実に引き戻した。やはり知っていたか。一歩引いて適当ににこにこしていたところで、"年輪"を刻み鋭さを増すロンの目は隠せないようだ。ロンはごまかそうとしていたことをやめ、本題を先に口にした。

「魔界に落ちた物について知っているか?」
「……よりにもよって、ハーレムに向かったということくらいは」
「そちらの動きが尋常ではないようだ」
「テラコタも出るのですか?」

まるで他人事のように言うのだな。ロンはティーポットへ手を伸ばした。

「出てくれるか?」

暖気を噴き出す温かい茶がロンのカップを満たして行く間、レイジンは何も言わずに座っていた。

「まさか。ロン様がいらっしゃるのに私が出るのは失礼でしょう。しばらくは物事がどう進むか見守るのも悪くない選択だと思いますし」

言葉とともにカップを置いたレイジンが席から立ち上がった。

「ごちそうさまでした」
「また、去ろうとしているのだな」
「私が必要な時ではないようですので」
「顔さえ見せないつもりか?皆君に聞きたいことがあるようだが」
「答えられる答えを持ち合わせていませんので」

背を向けたレイジンがドアノブを回し、扉を開けた。ロンは椅子のそばに寄りかからせて置いた杖を持ち、立ち上がる準備をする。

「すぐまたお会いできると思います」

その声に向かって頭をもたげた時、声の主はもう消えていた。しかし残した言葉の通り、再会の日は遠くないだろう。ロンは杖を持った手に力を入れたまま、冷めていくカップをしばらく眺めていた。





その日以来、レイジンに似た人を見たという話はよく耳にしたが、結局のところ大多数の関心は夜の摩天楼まで続いた事件に集まっていた。事件がまた事件を呼び規模を大きくし、静かになったかと思えば、また起きる。
その時を待つには魔界全体の安危に直結する問題だったため、テラコタの首長は結局剣を、いや、ペンを抜くしかなかった。
乾いた紙の上を滑るペン先が鋭く動く。黒色に染まった古風な机の一方へ、テラコタの紋章入りの封筒が積み重なっていく。宛先のはっきりした四枚の手紙。そして、もう一枚の新しい手紙にピリオドが打たれたところだった。

トントン。ノックが響く。

封筒の口を封じる手は止まらない。文章をしまい込む瞬間まで、ロンは返事をしなかった。やがてドアの前で我慢強く待つ客に向かって人差し指を振ると、ドアが開いてレイジンが姿を現した。

「来ると分かっていたよ」
「そうですね、あらかじめ移動していました」

そう言うレイジンの目は机の上に向いていた。五つだから。前よりも一つ多い。

「また会合を開くと聞きました」
「小さな怪我ぐらいで目を瞑っていたものが膿み、こうなってしまった。もしも今回のような使徒が混じった事件が起きなくとも、魔界はいつか、今のような混乱に見舞われてしまったはずだ。今こそテラコタが出るときだ。腐ったものを切り取ってこそ、新しい芽が生まれるのではないか?」
「場所はどこで?」
「スタジアムだ」

そこがどこなのか知らないわけではなかった。しかし、各集団の代表だけを招待して開く会合の場というには、どこか釈然としない。

「テラコタの魔法使いたちの仮住まいは別に設けた。あらかじめ、様々な状況に備えておいて悪いことはない」

レイジンの思考は落ち着いて、ゆるりと結論に向かって進んだ。

「……会合に同行しましょう」

ロンは長く垂れた髭を撫で下ろし、満足げに笑った。すべての言葉を準備しており、今度はサイコロを転がす番だ。手紙の束を懐の中に入れて立ち上がると、気の利くレイジンは道を開けてくれる。

「お帰りになるまで席を守っています」

そう、そうでなければ。ロンは部屋を出ようとしたが、何か思い出したように振り向いた。ローブがはためくほど、妙に風の強い日だった。

「レイジン、一つ聞く」

聞かなくてもわかる問いだった。それでもじっと黙って次の言葉を待つ。

「"そこ"で……いったい何を見た?」

もしかすると、今回こそは待ちに待った答えを聞くことができるのではないか。ローブの下に隠されたロンの顔に期待がちらつく。

「私もそれに対する答えを探しています。しかし……」

老いた魔法使いに向けられた目に光がちらついた。



「今度こそ、その答えを得られそうです」

確信に満ちた声が水を切るように跳ね上がった。ロンは揺れる波に浮かんだように静かにそっと部屋を出た。彼の魔力が感じられないほど遠ざかってから、レイジンはそっと目を閉じた。

「この瞬間さえ見ておられるのでしょう。再会の日を待っております、超越者よ……」

言葉の結び目は闇に埋もれて散っていく。
その外では、傾いていた魔界の月がゆっくりと登って行った。

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