「おはよう、兵士さん。今日も頑張ってるねー」
ニコニコ笑いながら少しだけ足を止める
「学校は宜しいのですか?」
「サボり。誕生日位サボったっていいじゃん?」
ゴンザはべ、と舌を出してそういった
兵士達はやれやれ、と苦笑した
「姫様が呼んでましたよ。それで…あぁ、見てのお楽しみですね」
「え、何々!?気になる!」
そのときクラスメイト達が角を曲がってこちらに走ってくるのが見えた
小さく舌打ちをして走り出す
「じゃ、オイラ急いでるから!!」
「お気をつけてー」
兵士は走っていくゴンザを見送った
そのあとに走っていく子供たちにを微笑ましく見て
「あれ?何でゴンザ君追われてるんだ?」
頑丈な城門
見上げれば首が痛くなるほど高い、レンガの壁
「こんにちはゴンザでーす」
ゴンザは軽くそういうと兵士は会釈をした
「こちらからどうぞ。姫様がお待ちです」
「ありがとー」
鉄の城門についた小さな扉
そこからのんびりと入る
走ってきたクラスメイト達は続くようにそこから入ろうとして
「あっ…待て!君達!!」
兵士がそれを制した
クラスメイト達はそれを振り切ろうとしたが兵士はびくともしない
所詮大人と子供だから勝てるはずが無い
それに兵士達は訓練されているから
「じゃーね」
ゴンザは舌を出して彼らを馬鹿にした
悔しそうな声が後ろから聞こえて
ゴンザは芝生の上を笑いながら走っていった
少しだけ足を止めて
「…ばいばい皆」
少しだけ、暗い表情を見せた
(誰もが離れていく。それはただの自業自得なのに)
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